常盤館専務の花岡です。
浅間山が小噴火し、多くの皆様からお問合せを頂きます。
現在の浅間山の状況と皆様から頂く問合せについて、ご案内させていただきます。
1.現在の浅間山の状況です。
浅間山は火山性の地震(人間には感じられない微動)が増えており、活動は比較的活発な状況です。
6月16日には小規模な噴火を起こし、火口から4kmの場所にある群馬県の鬼押出にて、微量の火山灰が降りました。
気象庁では火山活動は比較的活発であるが、地殻変動などが無く中規模の噴火に至る兆候が無いため、噴火警戒レベルは現状2のままです。
2.これだけでは少々わかりにくいので詳しく説明します。
噴火警戒レベル2は火口周辺2km以内の立ち入り制限となります。
火口から2km以内では噴石などが飛んでくる可能性がありますので、火口周辺2km以内には立ち入らないでください。
しかし、逆に火口まで2kmの場所までは現在でも自己責任において立ち入りが可能です。
今後活動がさらに活発になって、レベル3の中噴火にいたった場合では火口周辺4kmの立ち入りが制限されますが、その外側では噴火の影響はありません。
浅間山はもともと活火山であり、常に噴火警戒レベル1?3の範囲で活動しているため、周辺4km以内にはもともと民家や、自動車用の道路などはありません。
菱野温泉は、浅間山に比較的近い場所にありますが、火口から8kmの距離にあります。噴火警戒レベルが4を超え、レベル5といった超大規模噴火が発生した場合でも、噴火によるあらゆる被害を想定したハザードマップで安全が確認されています。
なお、小諸の市街地中心部は浅間山から12kmほど離れているため、噴火による融雪なだれの発生する可能性のある場所以外では安全が確認されています。
3.ここからは皆様から頂く問合せについて回答します。
Q.火山性地震で揺れたりしませんか?
A.火山性地震は人間には感じることの出来ない微動です。火山の状態を観測するため観測機器を使用して計測しますが、人間には感じることの出来ない微動です。よって、通常生活にはまったく支障がありません。
Q.噴石など飛んできませんか?
A.小噴火の場合、噴石は火口から半径2kmの地点まで飛来する可能性があります。中噴火の場合でも4kmです。大噴火を起こしても噴石は4km程度までしか飛来しません。よって、4kmより外側のエリアでは噴石は飛来しません。常盤館は火口から8km離れていますので、噴石の飛来はありえません。
Q.浅間山に登山はできませんよね?
A.現状噴火警戒レベル2の状態であれば、火口よりおおむね2キロメートル以内の登山は可能です。黒斑山、トーミの頭、賽の河原など登山が可能です。
Q.御嶽山のような事故は発生しませんか?
A.浅間山は国内でも有数の活火山です。噴火警戒レベル1の場合でも火口500m以内入山禁止です。御嶽山の事故でも犠牲者は火口500m以内に居た方がほとんどです。最低でも火口から500m離れるだけで、安全性は極端に違います。また、浅間山は最も観測が進んでいる活火山です。今回も、前回も、前々回も火山活動の増加が確認され、噴火警戒レベルが変更になってから噴火活動が発生しています。噴火警戒レベルを超えた想定外の噴火を突然起こすことは考えにくい状況です。
Q.浅間山の噴火で何か問題になっていることは有りますか?
A.現在最も困っていることは風評被害です。浅間山はもともと活火山であり、噴火警戒レベル1?3の状態が通常です。浅間山が噴火している状況でも4km以上はなれた周辺の生活にはまったく影響はありません。是非心配されずにご来館ください。
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